先日、NYに行った時の写真を見返していて、改めて気付いた事。
写真に写る情景。歩いていて目にとまった景色。買い物に入ったお店も、食事に行ったレストランも、
泊まったホテルも、多くの建物の外壁は昔のまま残されていて、内装のみがおもいおもいにリノベートされている。
ホームレスなどの為の短期宿泊要施設をホテルに改装したり、
潰れてしまった酒屋をそのまま洋服屋にしてしまったり。
歴史・文化の保存として外壁の維持が義務づけられている建物も多い為、
街並みは姿を変えないまま、そこに住む人やそこを使い人によって様々な個性が存在している様に見える。
文化としての総体の中に、個性が点在するニューヨークらしさが、街並からも感じ取れる。
家を出て東京を歩いていると、その混沌としていて、破壊と再構築を繰り返す街並に疲れる事がある。
もちろん、地学的な特徴(地震の多さ)や木造文化の影響はあるだろうし、
その混沌こそが東京らしさと感じる事も出来るだろうけど。
ただ、これから環境や日本の現状を考えた時に、無駄な資源を使わない事、
利用可能なものは残しながら、文化を継承してアップデートしていく事。
その中で、多様化する個々の生活に寄り添える様な、個性のある住空間/商空間が増えていく事が、
人の生活の豊かさに繋がっていくのだと思う。
そして、そのアプローチの中で、インテリアデザインの果たす役割はとても大きいものだと感じる。
これからの東京、これからの日本、そしてそこにあるこれからの人の暮らしを考える時、
デザインは何が出来るだろうか。